日本のプロスポーツの中でもトップクラスの人気を誇るプロ野球。「セリーグ」と「パリーグ」の二つのリーグがあることを知っている人は多いと思いますが、プロ野球に詳しくなければこの二つのリーグが具体的にはどういう存在なのかは分からないかもしれませんね。
今回はセリーグとパリーグの違いについて紹介します。
セリーグとパリーグの違いは?
日本のプロ野球には12の球団が存在し、リーグ戦で一年間(3月末から10月始め)競うのですが、12の球団全てが一緒くたになって順位を争う訳ではありません。二つのリーグにそれぞれ6球団ずつ分かれて戦うのですね。この二つのリーグが、それぞれセリーグとパリーグ、つまり両リーグの違いは「所属チームが違う」ということになります。
他にも色々と違う所はあるのですが⋯⋯ここからはそれぞれの球団の特色を紹介していきますよ。
セリーグとは
セリーグは、2025年現在、「読売ジャイアンツ」「阪神タイガース」「中日ドラゴンズ」「東京ヤクルトスワローズ」「横浜DeNAベイスターズ」「広島東洋カープ」の6球団で構成されているリーグです。
ジャイアンツ、タイガース、ドラゴンズの三球団は日本初のプロ野球リーグ、日本職業野球連盟が設立された時から存在し、現在に至るまで大きく形を変えることなく保たれてきた球団です。これらの球団の存在からも、パリーグに比べて伝統を感じさせるリーグと言えるのではないでしょうか。
「セリーグ」の由来は?
元々は一リーグで行っていたプロ野球ですが、1949年に多くの企業がプロ野球への参加を目指して加盟を申請、プロ野球再編問題が起こります。その際に、主に新チームの加盟反対派のジャイアンツやドラゴンズなどを中心に発足したのがセントラル・リーグだったのです。このリーグ名には「自分たちが正当な連盟であり、主流である」という意味合いが込められており、加盟賛成派が中心となって発足されたパリーグに対抗するような意味も込められていた名前だったのですね。
なお、新チーム加盟に反対していた球団が集まったセリーグですが、セリーグ立ち上げ時には3つの新球団を加える形となっています。
JERAセ・リーグAWARDの存在
後述しますが、近年のパリーグは「パ・リーグTV」に代表される、リーグ間の繋がりの強さ、及びネット社会への高い適応力が印象的なリーグです。セリーグは、カープの主催試合を広島県外で視聴するハードルが少し高いことに代表されますが、リーグの結びつきという点でパリーグに後れを取っているという印象がありました。

カープのホーム試合は広島以外では見るのが難しいんだ!
そんなセリーグですが、2020年よりエネルギー事業を営む会社「JERA」がセリーグの冠スポンサーに就任し、少し風向きが変わることに。2023年より始まった「JERAセ・リーグAWARD」は現在のセリーグの大きな特色となっています。
勝利に貢献した選手を独自に表彰
「JERAセ・リーグAWARD」では勝利に最も貢献した選手を独自に表彰、月間の表彰と年間の表彰が行われ年間の表彰選手は「年間大賞」となりますよ。これはNPBが行う月間MVPや年間MVPの表彰とはまた別に行われるものであり、パリーグでは「JERAセ・リーグAWARD」に相当する表彰は行われていないので、正にセリーグ独自のイベントとなっているのですね。
JERAは他にも、セリーグのマスコットが集う特別動画を公開するなど、セリーグの結びつきを強調するアイコンとなっています。
出展:JERAチャンネル
パリーグとは
パリーグは2025年現在、「福岡ソフトバンクホークス」「北海道日本ハムファイターズ」「オリックスバファローズ」「埼玉西武ライオンズ」「千葉ロッテマリーンズ」「東北楽天ゴールデンイーグルス」の6球団で構成されているリーグです。
セリーグは関東三球団に愛知、兵庫、広島の三球団で構成されていますが、パリーグは関東二球団(いずれも東京ではない)、大阪、宮城、福岡、北海道の六球団、北に南に幅広い構成となっているのが特徴的ですね。
パリーグの由来は?
パシフィックとはつまり太平洋を意味する単語ですが、パシフィックリーグの名には「国際的な視野を持つ」という思いが込められています。パリーグの面々は当時、新規加盟に賛成していた球団が中心となって作られました。広い視野というのはそういった背景も踏まえたものなのでしょう。
パ・リーグTVの存在
現在のパリーグと切って離せない存在なのが「パ・リーグTV」です。2007年にパリーグ各球団の出資により「パシフィック・リーグマーケティング株式会社」が設立され、以降パリーグのゲームは一つのサービスによって(交流戦セリーグ主催試合を除き)全て視聴することが出来るようになりました。
パ・リーグTVは有料会員ではないパリーグファンにとっても馴染み深い存在で、各試合のハイライトや印象的な場面を随時YouTubeで無料公開、YouTube上でのオリジナルコンテンツの公開なども行っています。
出展:パーソル パ・リーグTV公式)PacificLeagueTV
ネット配信はパリーグが強い
他にも、楽天が運営している「パ・リーグSpecial」はイーグルスだけでなくパリーグの試合を全て視聴することが可能な定額サービスとなっており、やはりパリーグはセリーグよりもネット配信に強いというのがリーグの特徴として言えるでしょう。セリーグにおいても「セ・リーグTV」を求める声が長く上がり続けているものの、未だに実現していません。セ・リーグの球団単位であればネット配信に強い球団はあるのですが、リーグ丸々一つのサービスでとは行かないのが現状なのですね。
セリーグとパリーグどちらが人気?
プロ野球においては、かつて読売巨人軍が圧倒的な人気を誇っており、そのライバル球団であるタイガースもまた高い人気を誇っていました。いずれもセリーグの球団ということもあり、リーグ単位の人気もセリーグが圧倒的という状況が21世紀に入っても尚続いていましたよ。
最近は人気という面でのリーグ格差はかなり埋まってきていますが、単純な観客動員数ではセリーグの方が多い傾向にあり、人気も未だセリーグの方が強いのかな、という印象ではあります。
人気のセ実力のパ?
一方でリーグ間の実力についてはパリーグの方が上という説が主流です。「人気のセ、実力のパ」なんて言われたのは大分前の話ではありますが、2005年から始まったセ・パ交流戦では、2025年時点でパリーグが17回勝ち越し、セリーグの勝ち越しは僅か3回しかなく、勝率でもパリーグが.529、セリーグが.471という数字になっています。
特に2025年はパリーグ6球団が上位を独占。リーグ間の実力差が明確になれば、これからの人気にも影響を及ぼすかもしれませんね。
最後に
今回はセリーグとパリーグの違い、名前の由来、どちらが人気かなどについて紹介しました。長年セリーグはDH無し、パリーグはDH有りでやってきた両リーグですが、2027年には遂にセリーグでDHが解禁されます。歴史的な大変革を控えたプロ野球、来シーズンの開幕も今から楽しみですね!



