ドジャースの山本由伸投手は、日本球界で前人未到の記録を打ち立て、メジャーリーグでも大活躍する稀代の投手です。活躍の裏には、独自のトレーニング法やずば抜けた投球技術があります。
本記事では、山本由伸投手の何がすごいのか、なぜ筋トレをしないのか、オリックス時代の輝かしい成績について詳しく解説していきます。

山本由伸は何がすごい?
山本由伸投手の凄さは、日本プロ野球とメジャーリーグの両方で記録した歴史的な実績に集約されます。オリックス時代には2021年から2023年まで3年連続で投手四冠を達成しました。この四冠とは最多勝利、最優秀防御率、最多奪三振、最高勝率のすべてを独占することを指します。NPB史上初の快挙であり、投手として完璧な成績を残し続けた証です。
3年連続の沢村賞とMVP
山本投手は沢村栄治賞も3年連続で受賞しており、これは史上最多タイ記録です。3年連続の受賞は金田正一氏以来65年ぶり、史上2人目の偉業となりました。さらにパ・リーグのMVPも同期間で3年連続受賞しており、リーグを代表する選手として君臨していた事実が分かります。
史上初の2年連続ノーヒットノーラン
2022年6月18日と2023年9月9日、山本投手は2年連続でノーヒットノーランを達成しました。2リーグ制以降では史上初、1リーグ時代を含めても史上3人目という極めて稀な記録です。
メジャーリーグでの歴史的契約
2023年オフ、山本投手はドジャースとMLB投手史上最高額となる12年総額3億2500万ドルの契約を結びました。日本円にして約465億円から505億円という破格の金額は、メジャー球団が山本投手の実力をどれほど高く評価していたかを示しています。この契約は日本人選手としても過去最高クラスです。
ワールドシリーズMVPの快挙
2025年のワールドシリーズで、山本投手はMVPを獲得しました。日本人では松井秀喜氏以来史上2人目、日本人投手としては初の快挙です。同シリーズでは2試合連続完投勝利を記録し、同一ポストシーズンでの2完投は11年ぶり、2試合連続は24年ぶりの偉業でした。
中0日での救援登板と胴上げ投手
ワールドシリーズ第7戦では中0日で救援登板し、チームを世界一に導きました。日本人投手として12年ぶりの胴上げ投手となり、大舞台での勝負強さを証明しています。この献身的な姿勢もまた、山本投手のすごさを語る上で欠かせない要素です。
世界唯一の三冠達成投手
山本投手は東京五輪での金メダル、WBCでの優勝、そしてワールドシリーズ制覇という主要国際大会すべてで優勝を経験した世界唯一の投手です。国際舞台での圧倒的な実績は、彼が真のワールドクラスであることを裏付けています。大会ごとに結果を残せる安定感も特筆すべき点でしょう。
山本由伸のすごい投球技術
山本投手の武器は多彩な球種と高精度のコントロールです。最速159km/hのストレートに加えて、スプリット、カーブ、カットボール、シンカー、スライダーなど6種類以上の変化球を自在に操ります。打者はどの球種が来るか予測できず、常に翻弄されます。
高速スプリットの威力
決め球であるスプリットは最速151km/hに達し、ストレートとほぼ同じ速度で鋭く落ちます。打者はストレートと見極めがつかず、空振りを奪われるケースが頻発します。この球種の完成度の高さが、山本投手の奪三振能力を支えているのです。
狙ったコースへのコマンド力
山本投手は狙ったコースに正確に投げ込む「コマンド力」が非常に高いことで知られます。球速だけでなく、コースの出し入れで打者を打ち取る技術に長けています。多彩な球種と高精度の制球力が組み合わさることで、打者は的を絞れず凡打に終わるのです。
筋トレしない理由とは
山本投手がウエイトトレーニングを一切行わないことは球界で広く知られています。高校時代はウエイトを実施していましたが、感覚的にしっくりこなかったと語っており、プロ入り後は独自の方針を貫いています。この選択には明確な理由があるのです。
引用:Yahooニュース
可動域維持への考え方
山本投手は筋トレを続けると可動域が狭くなり、筋肉がりきむことを覚えてしまうと考えています。投球は全身運動であり、体の一部だけを鍛えるウエイトトレーニングは自身の理想に合わないという判断です。重いものを力で持ち上げるのではなく、体全体を効率的に使う方向性を重視しています。
肘の張り改善の経験
高校時代に悩まされていた右肘の張りが、独自のトレーニングを始めてから改善された経験も大きいでしょう。自分の体に合った方法を見つけたことで、ケガのリスクを減らしながらパフォーマンスを向上させることに成功しました。
BCエクササイズという独自練習法
山本投手は柔道整復師の矢田修氏が考案した「BCエクササイズ」と呼ばれる常識外れのトレーニングを実践しています。このメソッドは身体のバランス感覚や連動性を鍛えることに重点を置いており、部分的な筋力強化ではなく全身の協調性を高めます。
オリックス時代の詳細成績
山本投手は2016年ドラフト4位でオリックス・バファローズに入団しました。ドラフト上位指名ではなかったものの、入団後は着実に成長を遂げ、球界を代表する投手へと駆け上がっていきます。2017年から2023年までの7年間で、NPB通算172登板、70勝29敗、防御率1.82という圧倒的な数字を残しました。
引用:NPB日本野球機構
2021年から2023年の黄金期
特に2021年から2023年の3年間は山本投手のキャリアハイライトです。2021年は26登板で18勝5敗、防御率1.39、206奪三振を記録しました。2022年も26登板で15勝5敗、防御率1.68、205奪三振と安定した成績を維持しています。
2023年シーズンの完成度
2023年は23登板で16勝6敗、防御率1.21、169奪三振という自己最高の防御率をマークしました。この年の投球内容は完璧に近く、メジャー移籍前に日本球界での集大成を見せつけた形です。3年間の合計で49勝16敗、防御率1.43という驚異的な数字を残しました。
まとめ
山本由伸投手の何がすごいのかというと、NPBでの前人未到の実績、MLBでの歴史的契約と活躍、そしてトレーニング哲学にあります。オリックス時代には70勝を挙げ、数々のタイトルを獲得。小柄な体格ながら効率的なフォームと高度な技術で世界最高峰の舞台で活躍し続ける姿は、多くの野球ファンに感動を与えています。







